「電書はてなブログ」の良かったところ

はてなブログへ春ごろに投稿されたされた10本のエントリーをオムニバス形式にまとめた電子書籍「電書はてなブログ VOLUME 0 準備号」をkindleで買って読んだ。どの記事も話題となっていたのでいくつかはリアルタイムに読んでいたし、読んでない記事もタイトルはホットエントリーで見かけたものだった。読んだ感想としては10本それぞれに読後の余韻を感じさせる気持ちの良さがあった。なにより普段は独立したひとつの記事として生み出されるブログ記事を束ねて見せることでいつもとは全然違う体験を提供していることに対してとても驚いた。すごく新鮮な体験だった。


ブログの記事はほとんどが独立している。特に僕ははてなブックマーク厨なのでブログを読んだ後(ときどき読む前)にブコメを読んで他人の感想に触れて、それを含めてブログの内容を楽しんでいた。くらべてこの「電書はてなブログ」は分量的に丁度よい10のエントリーをテンポよく並べていることで続けざまに読むことができた。リズムよくいくつものブログを読むというのはこれまで体験してこなかったことなのでとても新鮮に感じられて良かった。もともと一人の作家が書いたエッセイや随筆集のようなものはフォーマットとして好きだったので自分の好みにあっていたというのもあると思う。ブログ記事が個別のURLから切り離され、編集者の目を通してひとつの書籍へと編成される。有りそうでなかった試みなんだけれど、次号に期待のもてる滑り出しになったと思う。掲載されたブログ記事は無料で読めるわけなのだけれど、こういった体験ができるならいくらかのお金を払う準備はできている。

電書はてなブログ VOLUME 0 準備号

電書はてなブログ VOLUME 0 準備号